blog
2025/02/04 15:31
一言で言うと、クーナル・ルームチューニング・シリーズは「ひびきの創造」を目指しています。機器の振動を抑えるとか、不要な共鳴物の振動を抑えると言うことではなく、ピンポイントで空間の中にひびきのバリエーションを配置していくためのアイテムと考えてください。
その製品に使われる材料は、木や竹と言った有機物系の自然素材であることが大前提です。なぜならそれらは倍音成分が豊かだからです。
今回の一連の製品は、自然の竹がもつ特性を最大限に生かしているのが大きな特徴です。この倍音成分が豊かな素材を使って、形が持つひびき特性を考慮しながら作り上げました。形は大きく3つに分かれ、単独、あるいは組み合わせで製品ができています。
1. 筒状。自然の竹の形状であり、この囲われた空間を有していると言うのは、実は楽器と相似の形状なのです。バイオリン、ギター・・・開口部を有した箱型の共鳴装置です。
2. 曲面板状。パラボラアンテナと同じです。集約と方向付け。
3. 極薄板状。よりデリケートな音情報に反応できる要素を組み込んでおくことで、微妙な音楽表現が再生しやすくなります。品格は細部に宿る。これはどんな表現分野にも言えることで、音の品格、再生音楽の品格が格段に向上します。
以上、3つの形状を適材適所で空間に配置していきます。これがクーナルが考える「ひびきの創造」です。
さて、具体的にどの製品をどの順番に配置していくかですが、まず
1. 中心を決める。ひびきの起点は生楽器に相当するHarmonic Speaker 空です。できれば中心に置くものは全長350~400mm前後の製品をお勧めします。
2. 集約&方向づけ。音空間の広がりを作るのはSound Mirror 響です。1台の場合は、空の奥側、開口部を奥に向けて設置。2台の場合はスピーカーの手前、音空間が広がるように開口部を合わせ、高さは現場で調整します。(3段階に調整可能) この段階で、ひびきは相当豊かになっているはずです。
3. 中心のHarmonic Speaker空のサブとして、1台目より小さいサイズを導入されると、ポリフォニック効果が増し、音の密度感が高まります。
4. Sound Mirror響を追加で設置する。ここまで来ると昨年の事例から見ても、ほぼミニ・ホールのひびきが実現していることでしょう。
以上、全てを導入したとして総予算は20万円以内。もし、このミニ・ホールのひびきを改築によって得ようとしたら、大変な費用がかることでしょう。